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入学試験を受ける子供

 
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子供が試験を受ける時、親は何をするといいのでしょう。スポーツと同じに考えられたら、とてもいいと思います。優勝するのはたったの1人、1ペア、1チーム。じゃあつまらない、、といって「やらない。」という人がいるでしょうか。スポーツは「そこに向かっていくプロセス」が楽しいものです。

負けて泣きじゃくる子に、「よく頑張った。素晴らしかった。」と心から言えるのは、優勝者は1人しかいない、という現実があるからです。これが、150人、200人、となると、「なんでその中に入れなかったんだ。」という誤解が生じてきます。人数が増えた分、簡単に入れそうに、感じてしまうのです。でも、それは間違い。

入学試験は人を惑わせます。東京都中、日本中でやっているのですから、そもそも、そんなに簡単に入ると思ってはいけないい。もちろんのこと「どれだけ塾に通ったか」くらいのことでは変わりません。ほんとうにすごい子は、塾はほとんど要らない。見られている力は、それまでの読書量、考察力、要は考えることや、それに理屈をつけることがどのくらい好きか、です。それがなぜか透けて見えてしまう、力のある入試問題とは、感動的に優れています。だから、一流の学校に受かるためには素晴らしい心が必要です。また、スポーツと一緒。

こういう力は、塾で培うことはできるかもしれませんが、実際は元々持っているものを出せるようにしただけ、、そんな感じです。ドレスを着ても貴婦人にはなれないように、塾通いでまとって身につけるものではないのです。でも、これでいいのかな、と力を出し渋っている子や、タイミングや分量が分からない子だらけです。一回覚えるとできるようになります。「ここ、頑張るところだよ。最後までやろう。まだ大丈夫。」そういうことです。

そうなりたいか、そこまででないか。ほんとうにスポーツと一緒、です。みんなと一緒の時間が楽しい。そんな子も多いです。そこで得るものもあります。勉強も一緒。チャンピオンは1人ですが、充実はみんなのものです。負けるためにやっているようなもの、いつかは死ぬために生きているようなもの。良いプレイをしよう。よく生きよう。それだけです。よく学んで生きよう。

勉強は勝負事ではないけれど、成功するには勝負感覚は必要です。勝ち抜ける子は勝ち方を知っている子です。負ける怖さも知っている子です。だから、練習の時の態度が違うのです。本番で勝てるかどうかは、優れたコーチならわかっているはずです。どこまでが順当で、どこからが番狂わせか。「本番」で何ができる子か、土壇場の勝負強さを持っている子か。練習を見ていればわかります。そして、何より大切なのは「体力」。気力は体力に依拠します。

子供が通った公立中学校では、ベテランの先生が良いことをおっしゃっていました。

得点力のないお子さんに、入試を受けさせないでください。
いまは、さまざまな形態の入試がありますから、
お子さんにあった入試形態を選んでください。可哀想ですよ。

弱気な子もいます。それも裏を返せば堅実。自分が分かっている賢い子です。勝負弱い子は勝負には勝てないけど、良いうところをいっぱい持っています。それを見出すための推薦入試がごまんとあるこの時代に、なぜ、親御さんの趣味、「挑戦させたい。」を優先しますか。私は、「お父様やお母様が、ご自分のことで、開業するなり、転職なさるなり、勝負なさったらいかがですか。お子さんは怖がっています。今はその時では無いのでは。」そう言うことがあります。自分のことと、子供のことが分けられない親御様。お子さまには迷惑でしょう。これは、私自身も自分に常々言い聞かせるところです。子供は親のために生きているわけではないから。当たり前がわからなくなるのが、子育ての難しさでしょうか。子供にやらせることなんて、何一つない。

そもそも、「人を育てる」なんていうこと自体が、おかしいのかもしれません。自分だって未熟なのに。私はよく子供に教えてもらっています。「お母さん、こうしないとだめだよ。これだからお母さんはだめなんだよ。ちゃんとこうしなさい。」こういう時が一番安心できます。幸せは、自分よりすごい人のそばに居ること、かな。

一緒に育つ、という感覚で塾も家庭も回しています。一緒に何かがわかったら、素晴らしいじゃないですか。どうせみんな、せいぜい数十年しか生きていないような生き物です。楽しく学び続けたい。勉強は楽しいものです。分かるっていうだけで、十分だと思うんです。あと何年生きていて、あと何年この仕事をするのかな…そんなことを思いませんか。

きっと同じことを思っているあなたに。いつか会いたいです。

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