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2025.01.29テーマ曲
『 乾杯! 今君は人生の♪、大きな大きな舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた 君に幸せあれ! 』
毎年、高校入試に立ち向かう中学生には、テーマ曲があります。
今年は乾杯です。長渕剛さんの曲です。
入試に向かう中学生たちは、初めての大きな舞台に立ちます。
「やるしかない。でも、上手くできるのだろうか。」
自分への信頼と疑念が、代わる代わる心に浮かび、初めての怖さを経験するのです。
誰も助けてくれない怖さです。
中学受験は、やるやらないの選択が可能です。仮に上手くいかなくても、その先はお金のかからない近所の中学が待っています。さらにこれが意外にも楽しくていい場所なのです。友達も知っています。家に帰るのも数分しかかからない。先生方は素晴らしいです。よく子供を見ている人たちばかりです。だから「やって駄目なら・・・」が成り立ちます。(それが、気軽に始めてしまうという弊害を生みますが・・・。)
高校受験はそうはいきません。やらなければ就職です。そして求められるのは中学3年間の成果です。3年間、その日を想定して暮らして来た子にとって、いえ、最近ではもっと昔から、小学生の時から『その日』を目指して日々暮らしている子もいますから、そういう子にとっての『その日』の怖さは、如何ばかりでしょうか。
一方で、毎日の生活の中で楽しいことに溺れ、たいした意識もないままその日暮らしのように、なんとなく学校に通っていた子にとっては、どうでしょうか。いきなり力もないのに、大きな舞台に立たされるのは、やはり恐怖ではないでしょうか。
こんなことが理由で、最近は私立の単願推薦の子が圧倒的に多いのです。定期テストがうまくいかない段階で、得点力が無いということがはっきりします。そういう子は、音楽や体育、保健体育の勉強も含めて、また技術家庭、美術、そのような専科を頑張るといいと思います。もちろん、学科の方も大事です。人より上手くできないのであれば、早くから参考書も使って、社会のまとめノートを作る。理科の問題集を解く。国語のノートだって、本文を書いて読解をやり直し、徹底的に学習し直して試験に臨めばいいのです。そうすれば、一定の評価をもらえます。そうやって得た成績を評価してくれる、合格をくれる高校はたくさんあるのですから。単願推薦入試は、決して悪い制度ではありません。だったら、塾通いだって、そんなに必要ないのです。中3の夏休み以降は。
さて、一般入試に向かう子供たちはどうでしょうか。これは、もはや『試合』と一緒です。試合前に、「これだけ練習してきました!」と威張る人はいないでしょう。「だったら出来るはずでしょう?」そう意地悪に、問題が襲って来ます。(ほんとうはちゃんとやっていない・・・。)自分だけが知っている『秘密』を抱えた子もいます。(私は分かりますが・・・)(やっぱり、できないんだ・・・。)問題を解きながら、どれだけ残念に、悲しい思いをするのでしょうか。
「バカだった・・・」「もっと早くからちゃんとやっていれば良かった。」「中1に戻りたい。小学生に戻りたい。」多くの子が、心の底から、こんな言葉を呟きます。(だから言ったじゃん。)わたしの心も張り裂けそうです。でもそれも勉強です。そうやって、反省したり、苦しんだり、出来ないことが悲しかったり・・・そんな日々を重ねて、最後に迎えるのです。『その日』の大きな舞台を。もう、二度とない一回きりの大舞台です。
15歳は分岐点です。ここから先は大人への道。自分で選び、親に頼み、計画し行動し、掴みとっていく毎日が、ずっとずっと続くのです。もう、気楽な子供には戻れません。選んだものには責任がつき、剥がしても剥がしても、自分の過ちには報いがきます。良い選択をしたかと思うと、成功と安堵は、一瞬にして消え去ります。また振り出しに戻り、新たな悩みが来るでしょう。せっかく、もう大丈夫だと思ったのに。こんなことを思うでしょう。そうやって、本当に安心して、何も問題がなくなったら、その時が終わりです。お役御免、というわけです。
さぁ、大きな舞台がいよいよ目前です。推薦入試も終わり、これで決められた子もいるかもしれません。でも、再び、最大の舞台に上がる日が待っているのが普通です。あと3週間。15歳の冒険。大舞台での活躍を信じて、最後の応援をしたいと思います。塾の保護者様は、「うちの子は後でいいから中学3年生を優先してあげて。」と言ってくださいました。そしてずっと中3と一緒に勉強してきた6年生、中1、2年の子供達は、「もう授業時間を中3に全部あげていい。」と言ってくれました。これがながみ塾です。
大舞台、遥かな道の第一歩。君に幸せあれ。
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