blog 最新と過去の記事

わたしは5人の子供を育てました。長女、5歳離れて男の子の双子、3歳離れて次女、さらに5歳離れて三女です。双子がいて、図らずも大家族になってしまいましたが、別居、離婚などを経験し、母子家庭で独りで育てました。一口に言えばメチャクチャですね。笑。

だからと言うのもなんですが、お父様方のお気持ちもお母様方のお気持ちも、何だかわかるような気がします。

収入を得て家庭を維持するご苦労。期待に常に応えないといけないというプレッシャーが、生計を担っている方には付きまとうでしょう。それは大抵、お父様です。「こうしたい。」という家族の要望を叶えてやりたいと思いつつ、予期せぬ出費は苦しいものです。でも、嫌な顔も見せられません。予期してたって、辛い時だってあります。

お母様の方は････家計に充てるお金を、どう有効に使うのか。悩みどころです。また、お稽古や塾一つ取ってみても、子供が自分で行けるようになるのは高学年になってから。お迎えや送り。今日はどこに、何時に、誰を連れて行くのか。その時どうやって行く？何を持って行く？途中で下の子はお腹が空かない？グズったらどうする？そんな気苦労を常にします。

また、わたしと同じように、ほぼ男手一つでお子さんを育てるお父様方、女手一つで育てているお母様方もいらっしゃいます。気苦労から解放されることはあるのでしょうか。「苦しい。」と思ったことは何回もあります。でも頑張るしかない。子供が小さいと、子供に直接泣き言は言えないから、ますます苦しい。でも、頑張るしかない。いつか子供がしっかり育つまで。

さて、塾通いにはお金がかかりますから、費用の分だけの効果があるのか、ということを気にされるのはごもっともです。ですが、子育て(あるいは教育)という作業は、手探りの連続です。試しても、試しても、効果が見えないことがあります。「これって通わせてる意味、あるの？」です。困ったことに、五里霧中の期間が大変長いのです。効果は子供が成長しないとわからないからです。つまり、何かを信じて通っていただくしかないということです。

人は何を信じるのでしょうか。
①高校への合格者の数・合格者が出た高校名のラインナップ？
②大学合格の実績？(これも、人数とラインナップ････)
③塾のHPで、やってますよ！と書いたこと？
④お友達の成績が良くなったこと？

これに加えて、⑤お友達、自分の子供が変わった。⑥いいよって紹介してもらった。⑦子供が楽しそうにしている。⑧本当にできるようになった。こんなのがあります。そして････。

『ポエジーpoesyがあるから。』こうおっしゃって下さった方がいます。『ポエジーpoesy』って何？？でも、分かったんです。ポエジーpoesyって言って下さったもの、あると思います。この塾には。

ポエジーは、日本語にしたら『詩情』でしょうか。わたしはなんとなく、ホロって悲しくなるような気持ち、と理解しています。人生っていいなぁ。この人いいなぁ。優しいなぁ。そんな、もしかしたらちょっともの悲しいくらいの良さ。そんな風に思っています。なんだかんだで、結局良いのです。悲しいくらいに。

ポエジーは多分、愛情だと思います。大切に思う気持ち。大切に思われた記憶。その中で子供は変わっていくのだろうと思いませんか。

親御さんにとっては、期待して、我慢してお金をかけているのに、(まさに賭けているのに････)お子さんが変わらないと、(例えばずっとゲームばっかりだったりすると････) なんだかな、と悲しくなってしまいます。ポエジー不足です。「どんな思いで････。」言えない苦しさが、キツイ叱責につながったり、どうかすると、罵倒になってしまいます。それも、わたしはわかります。

「もう、お前なんて知らん。」「もう知らないわよ。いい加減にして。」「コイツはもうダメなんですよ、先生。」とか、そんな言葉もありました。「うちの子はちっともだめ。」っていうのも。でも、ちょっと見方を変えてみたら････？ママやパパも辛いのでしょう？

「優しいお子さんですねぇ。」「ママのこと、大事に思っているみたい。」あ、そうなんだ････。子供が期待に応えようとして、頑張っている時。親御さんも優しくなります。「上手くいかなくてもいいよ。頑張れ！」初めてそういう言葉が出てきます。お互いが大事に想い合う。『ポエジーpoesy』です。

お勉強は実は、こんなところから始まるんです。こういう心の温かさから、頑張れるんです。信じられないくらい頑張っているお子さん。きっと愛されているんだと思います。そして、わたしも大切にしています。一人一人。たっぷり過ぎるくらいの愛情と、放任。(本人に任せること。)それでお金は出す。口は出さない。

「うわぁ。親って大変！」そう、いつか思ってくれるといいな、と思います。